ビタミンD
...ビタミンの一つである「ビタミンD」について解説しています。
| 別名 | - |
化学名 | ビタミンD2 |
| 性質 | 脂溶性 |
相性のいい栄養素 | - |
ビタミンDの研究はここ数年で急速に進んできており、それにともない海外ではビタミンDのサプリメントの需要が右肩上がりな状態が続いています。
ビタミンDの研究は急速に進んでおり、その様々な作用により注目を浴びています。主な物にがんの予防や感染症の予防、生活習慣病の予防、骨粗鬆症の予防、精神疾患の予防など様々な効能が期待されています。
ビタミンDには動物性の食材に含まれるビタミンD3と植物性の食材に含まれるビタミンD2があります。人体ではどちらも同様の効果がえられるといわれています。
ビタミンDは食べ物からの摂取と皮膚での生成の二つの方法があります。普段からよく日光にあたる人は必要量を十分に満たしますが、普段日光に当たらない人は不足がちになるので食べ物からの摂取を増やしましょう。
ビタミンDは太陽光(紫外線)を浴びることで皮膚の中で大量に生成されます。週2回・5〜30分間・日焼けクリームなし・顔、手足、背中などの日光浴で十分な量のビタミンDが生成されます。
日照からの生成と食べ物からの摂取はどちらが欠けてもいけません。また、日照からの生成は年齢を重ねるごとに少なくなっていきます。
室内での仕事が多い人や夜間の仕事をしている人などの日照不足の人は上手く合成されず不足がちになるので多めの摂取を心がけましょう。
ビタミンDの機能は大きく分けると「カルシウム作用」と「非カルシウム作用」に分けられます。

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■小腸のカルシウム吸収促進 ■腎臓のカルシウム再吸収促進 ■骨塩動作用
■血中カルシウム濃度の調整
カルシウムはその99%が骨に存在していますが残りの1%は筋肉や血液中に存在し、細胞分裂やホルモンの分泌調整、筋肉の収縮作用をもたらしています。ビタミンDはカルシウム濃度の調整と不足時の排出防止に関わっています。 ■骨の形成
ビタミンDは骨の主成分であるカルシウムの吸収促進と骨の再生と再構築(骨リモデリング)を正常に維持し骨を健康に保ちます。ビタミンDが不足すると小児ではくる病を、高齢者では骨粗鬆症を引き起こすことがあります。 |

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■がん細胞の増殖・分化誘導作用 ■甲状腺ホルモンの生産・分泌抑制 ■免疫力の調整 ■発毛の調整 |

日照不足の地域では大腸がんや乳がん、卵巣がんの発生率が高くなっているとの研究報告がされています。

パーキンソン病やうつ病、認知症、統合失調症など




etc..
上記の通りビタミンDは様々な効能が期待できます。女性の方は過度な紫外線対策は避けましょう。
ビタミンDの1日の目安量は成人男性で 5.5μg 成人女性で 5.5μg です。
食事摂取基準の詳細(クリックで表示します)

通常の食生活や日照の当たり過ぎで過剰摂取に至ることはありません。サプリメントなどで過剰に摂取しすぎた場合に引き起こる可能性があります。
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・便秘
・腹痛
・発熱
・発疹
・吐き気・嘔吐
・脱毛
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・食欲不振
・虚弱
・疲労感
・体重の減少
・貧血
・けいれん
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etc..
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・高カルシウム血症
・肝機能障害
・腎臓障害
・歩行困難
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・尿路結石
・高血圧
・睡眠障害
・尿毒症
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etc..

長期的な日照不足や過度の紫外線対策、吸収障害、肝障害、腎臓障害によって引き起こされます。
ビタミンDの欠乏症に至るとカルシウムとリンの吸収が進まなくなり骨のカルシウム沈着障害を引き起こします。
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・くる病
・骨粗鬆症
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・骨軟化症
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etc..

| 順位 | 食材名 | 含有量 |
| 1位 | あんこうの肝 | 110μg |
| 2位 | しらす干し(半乾燥) | 61μg |
| 3位 | イワシ(丸干し) | 50μg |
| 4位 | すじこ | 47μg |
| 5位 | いくら | 44μg |
| 6位 | カワハギ | 43μg |
| 7位 | サケ(紅) | 33μg |
| 8位 | サケ(白) | 32μg |
| 9位 | スモークサーモン | 28μg |
| 10位 | 塩サケ | 23μg |
| 順位 | 食材名 | 含有量 |

・きくらげ(乾燥) | 含有量・・ | 440μg |
・たたみイワシ | 含有量・・ | 53μg |
・いかなごの佃煮 | 含有量・・ | 23μg |
・煮干し | 含有量・・ | 18μg |
※注 「多く含む食材」は食材が含む水分量が40%以上のもので集計しています。
(乾物等の水分量が40%以下のものは除外し「その他」として下に記載)
含有量は100g中のものになります。