ナイアシン


...ビタミンの一つである「ナイアシン」について解説しています。

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ナイアシンの概要
別名

ビタミンB3

化学名

ニコチン酸
ニコチン酸アミド

性質

水溶性

相性のいい栄養素

ビタミンB郡



ナイアシンの特徴

●ナイアシンは糖質・脂質・たんぱく質の代謝に必要不可欠なビタミンです。

●水溶性なので調理の時は水に溶けやすく損失には注意が必要です。煮汁は残さず全部飲み干すようにしましょう。

●ビタミンB郡はそれぞれの作用を助ける働きがあるため全て一緒に摂取した時に最も高い効果を発揮します。その中でもビタミンB1・B2・B6を同じ量摂取した時が最も効果が高くなります。


●
ナイアシン当量

ナイアシンは一般的にナイアシン当量で表されます。ナイアシン当量とは動物性と植物性のたんぱく質に含まれるトリプトファンからナイアシンが生成される量と食品に含まれるナイアシンの合算値です。

ナイアシン当量(mgNE)
=ニコチン酸(mg) + ニコチンアミド(mg) + {トリプトファン×1/60(mg)}


多めの摂取を心がけた方がいい人

●ナイアシンはアルコールを分解するときに多く消費されるため、お酒をよく飲む人は推奨量よりも多めの摂取を心がけましょう。



ナイアシンの食事摂取基準

●ナイアシンの1日の推奨量は成人男性で 15mgNE 成人女性で 11mgNE です。


↓食事摂取基準の詳細(クリックで表示します)



ナイアシンの効能
●
二日酔いの予防

ナイアシンは酔いの要因の一つであるアセトアルデヒドの分解に関わっています。これが不足すると体内にアセトアルデヒドが残るので二日酔いの原因になります。

●
血行の改善

ナイアシンを摂取する血管が拡張するので血行の改善になります。また、おもに末梢血管に作用するので冷え性の改善にもなります。

●
動脈硬化の予防

●
糖質・脂質・たんぱく質の代謝

●
皮膚の健康維持

etc..



ナイアシンの過剰摂取
●
要因

通常の食生活で過剰摂取に至ることはまれです。サプリメントや治療などで摂取しすぎると過剰摂取になる可能性があります。


症状
・皮膚のかゆみ
・皮膚の赤み

etc..



ナイアシンの欠乏症
●
要因

通常の食生活で欠乏症に至ることはまれです。トウモロコシを主食としている地域の人やビタミンB6の欠乏症から引き起こる可能性があります。


●
ペラグラ併発の症状

軽度で口内炎や口角炎を引き起こし、重度になると腎臓障害や精神障害に至る可能性があるので注意が必要です。


症状
・舌炎
・口角炎
・皮膚病
・神経症状
・ペラグラ(併発)

etc..



ナイアシンを多く含む食材
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ナイアシンを多く含む食材
順位食材名含有量
1位たらこ(生)49.5mgNE
2位マグロ(びんなが)20.7mgNE
3位明太子19.9mgNE
4位カツオ19.0mgNE
5位マグロ(きはだ)17.5mgNE
6位マグロ(赤身)15.6mgNE
7位豚のレバー14.2mgNE
8位マグロ(めばち)14.0mgNE
9位牛のレバー13.5mgNE
10位クジラ(赤肉)11.9mgNE
順位食材名含有量

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その他(水分量40%以下)

・インスタントコーヒー

含有量・・

47.0mgNE

・かつお節

含有量・・

45.0mgNE

・ドライイースト

含有量・・

22.0mgNE



 「多く含む食材」は食材が含む水分量が40%以上のもので集計しています。

(乾物等の水分量が40%以下のものは除外し「その他」として下に記載)

含有量は100g中のものになります。