葉酸


...ビタミンの一つである「葉酸」について解説しています。

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葉酸の概要
別名

造血のビタミン
ビタミンM

化学名

プテロイルグルタミン酸

性質

水溶性

相性のいい栄養素

-



葉酸の特徴

●葉酸はビタミンB12と共に赤血球の生成に深く関わりをもっており「造血のビタミン」と呼ばれています。

●葉酸は調理や長期保存による酸化によって含有量が減少します。また、大量の飲酒は葉酸の吸収・代謝の妨げになるので注意が必要です。


多めの摂取を心がけた方がいい人

●成長期の子供や妊婦は葉酸の消費が多いので推奨量よりも多めの摂取を心がけましょう。



葉酸の食事摂取基準

●葉酸の1日の推奨量は成人男性で 240μg 成人女性で 240μg です。


↓食事摂取基準の詳細(クリックで表示します)



葉酸の効能
●
動脈硬化の予防

葉酸は動脈硬化を誘発するホモシステインという物質の増加を抑制します。また、ホモシステインは動脈硬化だけでなく様々な悪影響を及ぼすのでそれらの予防にも効果的です。

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肺がんの予防

葉酸とビタミンB12は肺がんになる前の気管支を正常に戻してくれる作用があります。タバコをよく吸う人は必須の栄養素ですので摂取を心がけましょう。

●
抗がん作用

葉酸は前がん状態からがんへの移行を防ぐ作用があるといわれています。

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貧血の予防

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循環不良の予防

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白髪の予防

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胃のむかつき予防

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下痢の予防

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胎児の神経管障害の予防

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粘膜の健康維持

●
神経細胞の健康維持

etc..



葉酸の過剰摂取
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要因

葉酸は水溶性のビタミンで体内に蓄積されにくいため通常の食生活で過剰摂取に至るのはまれです。サプリメントなどを取りすぎると過剰摂取に至る可能性があります。


●過剰摂取になるとがんの治療に用いられる抗葉酸剤の薬効を低減させます。

●葉酸の過剰摂取はビタミンB12の欠乏症を隠し悪性貧血を引き起こすことがあり見つけにくく高い危険性を持っています。


症状
・不眠症
・食欲不振
・吐き気
・むくみ
・アレルギー反応
・発熱
・呼吸困難

etc..



葉酸の欠乏症
●
要因

葉酸の欠乏は妊娠・授乳による要求量の増加や小腸の病理的変化、アルコール中毒、メトトレキサートなどの薬剤投与などにより引き起こされます。


●
妊娠中の症状

妊娠中に欠乏症になると胎児に神経管閉鎖障害(特に1週目)や無脳児の発生につながるので注意が必要です。


症状
・巨赤芽性貧血
・免疫力の低下
・消化器機能の異常
・心臓病のリスク向上
・大腸がんのリスク向上
・子宮頸がんのリスク向上
・動脈硬化のリスク向上

etc..



葉酸を多く含む食材
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葉酸を多く含む食材
順位食材名含有量
1位鶏のレバー1300μg
2位牛のレバー1000μg
3位豚のレバー810μg
4位うに380μg
5位枝豆260μg
6位モロヘイヤ250μg
7位パセリ220μg
7位芽キャベツ220μg
9位ほうれん草210μg
9位あさつき210μg
順位食材名含有量

●
その他(水分量40%以下)

・ドライイースト

含有量・・

3800μg

・焼きのり

含有量・・

1900μg

・味つきのり

含有量・・

1600μg

・煎茶の茶葉

含有量・・

1300μg



 「多く含む食材」は食材が含む水分量が40%以上のもので集計しています。

(乾物等の水分量が40%以下のものは除外し「その他」として下に記載)

含有量は100g中のものになります。